新型コロナウイルスの水際対策が7日から緩和されました。1日あたりの入国者数の上限をこれまでの2万人から5万人に引き上げるとともに、陰性証明書の提出を3回のワクチン接種を済ませていることを条件に免除しています。また、観光目的の外国人の入国についても、添乗員を伴わないツアーを認めています。
こうした水際対策の緩和で外国人観光客の動きに変化はあるのでしょうか。観光業界の受け止めを取材しました。
【海外の旅行会社は】
7日、北海道運輸局は、コロナ禍で人気が高まっているというゴルフをきっかけに道内を訪れる外国人を増やそうと、海外の旅行会社を招いた商談会を開きました。
シンガポールや韓国など6つの国から11の会社の担当者が千歳市のゴルフ場を訪れ、道内のゴルフ場の担当者らとそれぞれの施設の特長などについて意見交換したあと、実際にコースに出てプレーを体験し、好天のもと快音を響かせていました。
参加したシンガポールの旅行会社の担当者は「日本はアジアの人たちにとって最高の観光地の1つで、水際対策の緩和はよいニュースです。ただ、入国者の制限があるためビザの申請が非常に難しくなっているので、さらに多くの観光客を呼び込むには、ビザの緩和が必要です」と指摘していました。
また、韓国の旅行会社の担当者は「検査の免除で観光客は増えるだろうが、新型コロナの流行以前の日本がそうだったように韓国人にとって気軽に行ける目的地になるには時間がかかると思います。できるだけ早くビザなしで入国できるようにしてほしい」と話していました。
商談会に参加したゴルフ場を運営するセガサミーゴルフエンタテインメントの太田康裕社長は「海外の旅行会社の方からはとても熱心に質問していただいた。それぞれの国に持ち帰って北海道の魅力を発信してもらいたい」と話していました。
【ニセコ地区で】
新型コロナの水際対策が7日から緩和されたことについて、北海道有数の観光地・ニセコ地区では、外国人観光客の回復に期待する一方、引き続き個人旅行が認められていない中で、冬の観光シーズンに実際にどれほど観光客が戻るかは不透明だという声が聞かれました。
道内有数のスキーリゾート地・ニセコ地区でコンドミニアムなど13の宿泊施設を運営する会社では、利用客のほとんどが外国人だったことから、昨年度の冬の売り上げはコロナ禍の前と比べておよそ1割と、大幅に落ち込んでいます。
こうした中、政府から水際対策を緩和する方針が示された先月以降、海外から予約の問い合わせが相次ぎ、冬の予約状況はコロナ禍前の7割ほどにまで回復しているということです。
この会社では、将来的な外国人観光客の回復を期待して、先月、新たな高級コンドミニアムの営業を始めました。
冬の最低料金は300万円からという最も高いクラスの部屋についても既に予約が入っているということです。
一方で、引き続き個人旅行は認められていないことから、冬の観光シーズンに実際にどれほど観光客が戻るかは見通せないとしています。
運営会社のニセコマネージメントサービスの関根啓太ジェネラルマネージャーは「水際対策の緩和については期待は大きいが、不透明な部分も多い。コロナ禍前のように自由に海外と行き来できるようになってほしい」と話しています。
水際対策緩和 外国人観光客に変化は 観光業界の受け止めは|NHK 北海道のニュース - nhk.or.jp
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