大阪ニュース
2022年8月23日
新型コロナウイルスの流行は、健康に関する消費行動にも変化を及ぼしている。健康管理への関心が高まる一方、先行きの不安から財布のひもは締めるといった調査結果もあり、何にお金をかけるのか選別の目は厳しい。その中で、「多機能性」や「費用対効果」を実感できるサービスが需要を満たしている。
ローラー器具による施術で利用者数が増加傾向という「フレッシュリー」の占部代表 |
電通が毎年行う健康関連の大規模調査(全国の20〜60代の男女計1万人が対象)では2021年、6割超が「今後1年で健康生活度を高めたい」と回答。一方、健康のために使う費用の月額平均は、商品系とサービス系が共に前年から減少。コロナ禍による経済不安を要因の一つと見込んでいた。
■意識の高まり
その中で、拡大基調を維持している要因の一つが、多機能性が特長の腕時計型端末「スマートウォッチ」。調査会社MM総研は、20年度の国内販売台数は前年度比19・9%増の約229万4千台で、製品の低価格化や健康管理への意識の高まりが好調の要因と分析。腕時計の定額レンタルサービスを手がける大阪の企業が、アップルウォッチでコロナ禍向けのキャンペーンを行う姿も見られた。
ナリス化粧品(大阪市福島区)が販売する栄養調整食品「ぐーぴたっ」は、糖類をゼロにすると共に、体脂肪の減少に関わるとされる成分を配合したりし、需要に応じた機能性を追求。21年度の販売実績は前年度比38%増で、“自粛太り”や、菓子に気を配る層を取り込んだとみている。
■「実感」で選択
サービス業では、より効果を実感できる施設に乗り換える動きもある。器具を使って全身の筋肉のしこりを取る施術施設「フレッシュリー」(兵庫県芦屋市)では、20年12月の開業後半年と翌年同期比で売り上げが約3倍。利用者のうち医療機関以外の施設で過去にマッサージなどの施術を受けていた人は87%だった。
展開しているのは大阪市に施術者の育成施設もある「ローリング療法」。同療法は、ローラーが付いた器具を体に当てて転がし、適切な刺激量でしこりを取り除く。大きさや硬度が異なる器具が約40種類あり、症状に応じて使い分ける。
占部弘晃代表は、自身が過去に施術の効果を実感した経験から、大手企業を退職して施術資格を取得。「世の中に知られていない良いものを必要な人に届けたい」と意欲を示す。
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健康への消費行動、コロナ禍で変化 - 日本海新聞
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