災害時の「食」を見直そうという動きが広がりつつあります。避難生活を乗り切る体力や、復興への意欲に深く結びついているためです。ただ「生き延びればよい」ではない、食のあり方とは――。(小林未来)
発災直後にカレー弁当
16日深夜に発生した福島県沖を震源とする地震で、最大震度6強の揺れに見舞われた同県相馬市。市が開設した2カ所の避難所で17日夜、避難していた計82人と、断水などの影響で自宅での調理ができなくなった住民約30人にカレー弁当やサラダ、メンチカツなどの夕食が配られた。
用意したのは市内の弁当業者で、過去の災害でも避難所の弁当を担当していたことから、今回は業者から弁当製造の申し出があったという。カレーにはジャガイモ、ニンジン、タマネギ、肉なども入っており、温かい状態で運ばれてきた。市の担当者は「栄養バランスの面でも避難者の心を和らげる面でも、避難初期から温かい弁当を配れてよかった」と話す。
避難所の食事の栄養バランスをもっと考慮するべきだ、との意識は東日本大震災以降強まってきた。長期保存性と発災直後のエネルギー摂取に重点が置かれがちだった「非常食」は、栄養バランスや食べやすさが普段と大きくは変わらない食事を目指す方向になりつつある。
■揚げ物ばかりで食欲不振に…
「生き延びる」から「元気に生き延びる」へ 災害時の「食」に変化 - 朝日新聞デジタル
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