日本銀行は週明け18、19日に今年最後の金融政策決定会合を開く。大規模な金融緩和からの「出口」について日銀幹部の発言が続いており、市場では日銀が「地ならし」を始めたとの受け止めも広がる。政策変更や新たな発信に踏み出すのかどうか、市場は固唾(かたず)をのむ。
極めて強力な金融緩和から、「通常モード」の緩和へ――。日銀は、その道筋やタイミングを見定めようとしている。
10年超に及ぶ「異次元緩和」は今、①市場で決まるべき長期金利を低く抑え込む②銀行が日銀に預けるお金の一部の金利をマイナスにする、の二つが大きな柱になっている。
このうち①の長期金利の政策は昨年から修正を重ね、金利の上限を緩めてきた。目下の焦点は②のマイナス金利政策だ。
市場では、日銀が近く、マイナス金利政策をやめ、金融政策の正常化に乗り出すとの見方が強まる。日銀の正副総裁による最近の発言が、根拠の一つだ。
副総裁「出口をいい結果に、十分可能」
氷見野良三副総裁は6日の講演で、金融緩和が「出口」を迎えた際の家計や企業への影響にあえて言及。「出口を良い結果につなげることは十分可能だ」と語った。金融政策を正常化させ、「金利のある世界」へ移行する道筋が頭の中にあることをうかがわせた。
翌7日には植田和男総裁が、今後の取り組みについて国会で所見を問われ、「年末から来年にかけて一段とチャレンジング(困難だが挑戦のしがいがある状況)になる」と答弁。複数の日銀関係者は「仕事一般について述べただけ」と説明するが、マイナス金利の早期解除への意気込みと受け止める向きもあり、急激な円高ドル安を招いた。
市場が「チャレンジ」発言を誤って解釈した可能性はあるが、日銀内の空気は確かに変わってきている。
日銀が重視する賃上げの動き…
日銀、マイナス金利解除へ地ならしか 情報発信に変化、固唾のむ市場:朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル
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