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Tuesday, December 26, 2023

《めてみみ》変化への対応力 - 繊研新聞

 年末になると、経営トップを取材する機会が増えてくる。取材が一段落し、正月の過ごし方などに話題が及ぶこともある。当然ながら経営の重責を担う立場。日々のハードな仕事を反映してか、「お正月くらいはのんびりと」「ゴルフ1回ぐらい」「孫たちも来るのでその遊び相手」などの答えが多いだろうか。

 先日も間もなく還暦を迎える社長と雑談が進んだ。「最近は膝が痛くなってきて。この前はわずかな段差でつまずいた」という。当方もほぼ同年齢。膝に限らず、寝起き直後などは肩や背中と、体のどこかしらの調子が悪い。時に、フルマラソンを年に何度もこなすスーパーマンのような社長もいるが、大抵は寄る年波と折り合いを付けながら…というのが現実か。

 コロナ禍が沈静化し、日常生活が戻ってきた。一方で、物価高、温暖化がもたらす災害、国際紛争の激化、為替の変動などと不透明要因も重なる。思いもかけない出来事が、いつ起こってもおかしくない。来年はこれまで以上に環境変化への対応力が企業の明暗を分ける気がする。

 経営者個人も同じ。加齢という変化にどう対応していくか。昨今は「過去の経験が通用しない」と言われることが多いが、苦しい時代を切り抜けてきた経験値はやはり大きな財産だ。しばらくはしっかり体を休めながら、飛躍する辰(たつ)年を迎えて頂きたいものだ。

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