ありがとう、森下! 阪神ドラフト1位ルーキーの森下翔太外野手(22)が値千金すぎるプロ初アーチを決め、苦しむ虎を救った。両チーム無得点で迎えた8回裏、先頭で中堅左に決勝ソロを運んだ。新人プロ1号本塁打による1-0勝利は球団史上初の快挙だ。前夜痛恨の走塁ミスで競り負けていたチームは3連敗を阻止し、単独首位を死守。11日からの首位攻防DeNA3連戦(倉敷、甲子園)を前に、虎が息を吹き返した。

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森下の中大時代の恩師、清水達也監督(59)は「変化」にすぐに気づいた。2軍降格中、森下は肩にバットを乗せて構えるフォームから、立てて構える打撃フォームに改良した。中大4年春のキャンプで、バットの出方がスムーズになるトップの位置を模索。落ち着いたのが、改良前の肩にバットを乗せる形だった。「そこが変わっていたので、『おっ』となった。試行錯誤しているんだろうなと思いました」。前日8日のヤクルト戦を見て、気がついたという。

大学では1年時からベストナインを獲得。好スタートを切っただけに、苦しんだ期間も長かったと振り返る。本人には直接メールでも祝福し、「やっと出たなという感じ。今からバリバリやって欲しい」とさらなる飛躍を願った。

この日は森下の2学年先輩のDeNA牧、1学年先輩の西武古賀にも1発が生まれた“中大デー”。「みんないい日だったかなと思いますね」。恩師は教え子たちの活躍をかみしめた。【阪神担当 波部俊之介】

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