◆大相撲 ▽夏場所13日目(26日、東京・両国国技館)
大関・貴景勝は勝ち越しを決め、カド番を脱出した。
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貴景勝が立ち合いで左に動いてカド番を脱出した。覚悟の変化だった。大関の責任を一途(いちず)に追求している寡黙な大関。観客からのブーイング、周囲の雑音にも耐えて、大関の地位を守るために苦渋の決断を下した。
13日間は孤独な土俵だった。初日、阿炎の一番で左に動いた立ち合いを見た時、カド番脱出を難しいと思った。2日目から両膝にテーピングを施しても効果はなかった。9日目の錦木、10日目の金峰山に連敗した時には貴景勝もトンネルの先が見えなかったはず。
膝は貴景勝の相撲の根幹を成している。本来なら立ち合いからの二の矢、三の矢で相手を追い込み、左からの強烈ないなしで圧倒するのが持ち味。それが安定した下半身がないから圧力を伝えられない。悩み苦しみもがき続けて超えたハードル。覚悟の変化を私は批判することはできない。(尾車親方=元大関・琴風、スポーツ報知評論家)
【尾車親方の目】貴景勝カド番脱出 立ち合い変化に大関の地位守るための覚悟感じた - スポーツ報知
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