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Monday, December 5, 2022

水野美紀さんが40代で迎えた人生の変化「結局、人は人に救われる」:朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル

 よく動く体と、明朗快活で爽やかなキャラクター。10代から芸能界で独自のキャリアを築いてきた水野美紀さんも、大人世代の充実を日々感じる女性のひとり。仕事の喜びと、家族との暮らしの充実、心に秘める創作への意欲など、40代の今、その胸の内をうかがいました。

「人生100年時代」が近づく中、50歳はちょうど中間地点です。変わるカラダ、働き方、家族との関係……。朝日新聞と、宝島社の女性誌「GLOW」の共同プロジェクト「Aging Gracefully」(エイジング グレイスフリー)は、家庭や職場、地域で大事な役割を担うミドルエイジの女性たちの「いま」と「これから」を見つめ、自分らしく年齢を重ねていくことを応援します。今回は俳優・水野美紀さんのインタビューをお届けします。

 マイペースで自分の道を、着実に歩んできた人――俳優・水野美紀さんのこれまでを振り返ると、そんな言葉が浮かぶ。中学1年生の時に受けたオーディションをきっかけに芸能界入り。「踊る大捜査線」や「TEAM」などの人気シリーズに出演し、26歳で初めて主演を務めたドラマ「女子アナ。」で演じたまっすぐで頑張り屋の女性像には、特に同世代の女性たちから支持が寄せられた。

 演じる役の幅を広げる上で大きな武器となったのが、アクションの実力。小学校時代から少林寺拳法を習ってきた水野さんは、10代の頃から本格的にレッスンを受け、キレのいい動きを作品でたびたび披露してきた。

 「最初に入った事務所でアクションを習わせてもらったことは、大きかったですね。プライベートでも、子どもを抱っこしたりおぶったりする時など、その頃につけた筋力が生きているなと思います。この“筋肉貯金”のおかげで、冷え症もないんですよ。もちろん、年齢的に筋力が落ちやすくなりましたが、そう感じた時は毎日少しずつ筋トレをやって、マイナス分をプラスにしていくよう心がけています」

 俳優としてキャリアを重ねながら、2007年には自身の演劇ユニット「プロペラ犬」を旗揚げし、これまでに7回上演。近年の作品では作、演出も手がけ、表現の幅を広げている。順調な人生の一大転機となったのは、結婚と出産。16年、初めての妊娠に気づいたのは、自身が手がけた舞台公演の頃だった。

 「それまではほぼ仕事のために生きてきたので、妊娠、出産という経験によって初めて自分と家族に向き合った気がしています。子どものために割く時間、家族と過ごすひとときを大事にしなきゃという思いが湧いてきて、仕事とのバランスを考えながら、探り探り……。そんな6年間を過ごして、ようやく自分の許容量や『このくらいまでならやれる』という上限がわかり始めました」

 40代で迎えた人生の変化。それでも、「自分で自分を調整できる時期でよかったと思う。もっと若い頃なら、アップアップしていたでしょう」と水野さんはほほ笑む。

 「テレビのお仕事、舞台での活動……最近は、やりたいことをやりながらも詰め込みすぎず、いいペースでやれている気がします。映像作品に参加する際はどうしても忙しくなる時期はありますが、その分、後に休みを長めに取るなど、抱え込みすぎないように、心身のバランスを取りながら」

 現在は、12月16日から始まる第8回公演「僕だけが正常な世界」の準備中。周囲の人々と自分との差異を感じる少年の居場所探しの物語には、「人間の心理に興味がある」という水野さんの人間観や世界観が反映されている。

 「自分が母親になってから初めての『プロペラ犬』の作品なので、やはり子どもの心理や親子関係、その難しさに関心が向かいました。子育てを始めてからの6年、特にコロナ禍が始まってからの2年の間には、世の中も、自分自身の価値観も大きく変わったし……。でも、たとえ葛藤があったとしても、生きるということは人と人が関わっていくことで、結局、人は人に救われるんだと。そういう思いを根底にしつつ、楽しんでいただけるエンターテインメントになっています」

 目下、作品を構想する時間は、家事と子育ての合間。出産前の夜型で、いつでも創作に没頭できた日々からライフスタイルは大きく変化したが、状況を前向きに捉え、むしろ楽しんですらいる様子だ。

 「日々のタスクが劇的に増えたので、刻まれたスケジュールの中でいかに集中してやれるか。美容室で白髪染めをしてもらうのも、予定を組んでおかないとつい行きそびれちゃうんですよね(笑)。今、時間があったらしたいこと? 夫が子どもを見ていてくれるのなら、まずはお芝居を見たいです! 昼公演は子どものお迎えがあるし、夜も家族の夕飯が気になるし……。でも、子どもが小学生になったら見られる演目もあるので、その時が来るのが今は楽しみです」(ライター・大谷道子)

     ◇

 1974年生まれ。中学時代から芸能活動を開始し、90年代より俳優としてドラマ、映画、舞台で活躍。バラエティー番組での明るいトークも人気。作・演出を務め、出演するプロペラ犬第8回公演「僕だけが正常な世界」を12月16日から25日まで、東京芸術劇場シアターウエストで上演。

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