自治体の中長期的な構想や施策を示す総合計画。自治体やコンサルタント会社などが原案を作るのが一般的だが、2023年度から新計画に切り替わる名張市では、多くの市民が原案作りの段階から関わる手法を選んだ。公募などの市民が集まる審議会では、人口減少などへの危機感から、基本構想を「おこす」という動詞で表現することにした。「自ら変化して課題と向き合う」ことを強調する。七つの基本施策も、福祉や観光などの「分野」ではなく、全て動詞。また、市幹部らが地域団体や高校などを訪ねて意見を求めてきた。審議会をまとめる研究者は「手間がかかり、行政の思う方向にはならない手法だが、市民が『ひとごとでなく、自分が関わるもの』と感じる計画になるはず」と期待を寄せる。【久木田照子】
名張市では22年4月の北川裕之市長の就任後、23年度から10年間のまちづくりの指針となる総合計画の策定が始まった。公募3人を含む市民や団体代表らと研究者の13委員でつくる審議会は、10月26日までに5回開かれた。「今までにないインパクトのある計画を」「市長が20年ぶりに替わった。市が変わると市民が実感できる仕掛けを」「『誇れる市』と表現すると、自分中心に陥ってしまう」……。会合のたびに、市職員が…
総合計画、ひとごとちゃう 名張の変化を「おこす」 原案から市民も参画 動詞で施策を表現 ／三重 - 毎日新聞
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