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Sunday, October 2, 2022

エスカレーター条例1年、変化した「歩かない利用者」…右側で立ち止まる人も増える - 読売新聞オンライン

 エスカレーターの事故防止を目的に利用時に立ち止まることを努力義務とする条例が埼玉県で施行されてから1日で1年がたった。研究者の調査では、歩く人の割合は施行後に減少傾向を示したが、9月末には施行前の水準に戻っていた。ただ、利用者がエスカレーター右側に立ち止まる行動の変化も確認されるなど、「数値に表れない効果があった」と評価している。

 条例は「県エスカレーターの安全な利用の促進に関する条例」。朝の通勤時間帯など、大勢が駅のエスカレーターを利用する時間帯では自然と右側が歩行用になっているケースがあり、転倒などにより想定される大事故を防ぐ目的で制定された。

 条例では利用者に立ち止まって乗ることを求めるだけでなく、エスカレーターを管理する事業者などには利用者への周知徹底を要請する内容。県は管理者に対し、必要に応じて指導や勧告を行うことができるが、罰則規定がないため、施行直後から実効性を疑問視する声も上がっていた。

 バリアフリー論が専門の筑波大学の徳田克己教授は大宮駅の各地点でエスカレーターで歩いている人の数を定期的に調査した。東武野田線からJRへの乗り換え地点では午前7時半から1時間の通勤時間帯に調査し、施行前(2021年9月17日)は6306人中、3794人(60%)だったのに対し、施行3か月後(22年1月14日)には6948人中、2650人(38%)と大幅に減少した。

 県は、各所にポスターを配ったり、ホームページ上で動画を公開したりして条例を周知するなど一定のPR効果があったと見ている。

 だが、施行1年を目前に控えた9月30日の調査では、7782人中、4755人(61%)と施行前の割合に戻ってしまった。大宮駅西口での調査も同様の結果で、徳田教授は「時間の経過とともに、啓発活動を目にする機会が減ってしまったためでは」と分析する。

 ただ、この1年で利用者の行動に変化も出てきた。徳田教授によると、エスカレーターの右側を空ける慣習が定着している中、右側に立ち止まって利用する人が増えたり、急いでいる人がエスカレーターを利用せずに階段を駆け上がるようになったりしたという。

 条例の施行後、全国の自治体で同様の条例制定が検討される動きもあるといい、徳田教授は「施行1年で効果を見極めるのは難しいが、条例を作った意味はあったと思う。県民に対しては今後も継続的な啓発が必要だ」と話している。

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