ダイハツは、2022年7月5日に軽乗用車の新型「ムーヴキャンバス」を発表。初代モデルが登場した6年前当初は「女性」をメインターゲットとしていましたが、今回の新型車はどのような変化を遂げたのでしょうか。
新型「ムーヴキャンバス」どのような変化を遂げた?
2022年7月5日、ダイハツは軽乗用車の新型「ムーヴキャンバス」を発表。13日に全国一斉発売されます。
かつて6年前に登場した初代モデルは、「女性」を意識したコンセプトが提示されていましたが、新型モデルのコンセプトはどのように変化しているのでしょうか。
ムーヴキャンバスは、後席左右にスライドドアを配置し、新しいスタイルの軽ワゴンとして初代モデルが2016年に登場しました。
当時の企画・開発では、「近年の女性の行動特性」に着目し、「自身のライフスタイルを楽しむ女性に寄り添う軽自動車」をターゲットに、デザイン性と機能性を両立した新感覚のスタイルワゴンとして誕生。
また当時は親との同居世帯が増加しており、世帯内でクルマを共有する傾向が増えている部分にも着目され、「母×娘で共用」という提案が想定され開発されました。
その後初代モデルは女性や若年層を中心に支持を集め、2022年7月段階での累計販売台数は38万台と、新市場を開拓したモデルとなりました。
ちなみに、2年後の2018年には新型軽乗用車「ミラトコット」が登場。
このクルマの企画・開発は近年の「若年女性の感性の変化」に着目され、ターゲットに近い女性社員で構成されたプロジェクトチームが企画に参画し、ユーザー視点でのコンセプトや採用アイテムに関する意見が反映されました。
これにより、ターゲットユーザーは「誰でもやさしく乗れる、エフォートレスなクルマ」がコンセプトと、若年女性のほかエントリーユーザーをはじめとした幅広いユーザーとなり、クルマを初めて購入する、運転に不慣れなエントリーユーザーにも気軽に安心して運転してもらえるような機能面も搭載したクルマとなっています。
そんななか今回、約6年ぶりのフルモデルチェンジを遂げた新型ムーヴキャンバスが登場。
初代モデルでは女性がメインターゲットとなっていましたが、昨今の社会情勢では性のあり方について多様化が進んでいます。
例えば、セクシャリティマイノリティを表す「LGBTQ」という言葉が波及されるなど、「男性」「女性」だけでくくっていた従来の考え方から変化しつつあります。
では、今回の新型モデルはどういったコンセプトが込められているのでしょうか。また初代モデルと比べてどのように変化したのでしょうか。
これについて、ダイハツの広報担当者は以下のように話します。
「昨今のさまざまな性のあり方について変化しつつあることから、例えば従来の女性はかわいい、男性はかっこいいと分けるような考え方は時代に合ってないと考えます。
とはいえ、初代モデルからキャンバスという車種の可愛らしさを好んでいただいているユーザーや、反対に落ち着いたデザインを希望されるユーザーなどさまざまな層がいらっしゃるのも事実です。
このため、新型モデルは今回『ストライプス』と『セオリー』の2タイプを提案し、従来のキャンバスの良さを残しつつ、時代に合わせたクルマとなっています」
ムーヴキャンバスのメインターゲット層である女性や若年層の価値観が大きく変化したことで、新たに登場したふたつのデザインはそれぞれ個性あるデザインへと進化。
ストライプスは、初代の可愛らしさを継承しつつシンプルにすっきりと、セオリーは大人の価値観や上質な雰囲気を意識したデザインとなっています。
機能面でも、ダイハツ初の10インチナビの新設定や、スマートフォンをインパネトレイに設置することでケーブル接続なしで充電ができる「ワイヤレス充電機能Qi(チー)」の採用など、スマホネイティブ世代を意識したクルマに。
また当初のターゲットである母×娘に加え、「父×娘」「母×息子」など家庭内で共有されるケースも存在することから、若年女性だけでなく大人世代や男性に向けターゲットを拡大され、落ち着いた上質な雰囲気のあるデザイン展開やターボエンジンの新採用など、従来のターゲット層に加え男性や年配のユーザー層などの利用も想定されています。
このように、新型ムーヴキャンバスは現在のさまざまな考え方に合わせ幅広い選択肢が可能なモデルとして進化を遂げています。
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昨今の性のあり方についてさまざまな考え方が波及されたことで、初代が登場した当時の女性が好む「甘い可愛らしさ」から、今回の新型モデルで、シンプルさが活かされたデザインに進化。
時代の変化とともに、多様化するユーザー層に向けたムーヴキャンバスの「可愛らしさ」が提示されたクルマとなっているといえます。
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