石垣明真
6日、高校野球南北海道大会札幌地区Dブロック代表決定戦、札幌静修0―12札幌大谷(8回コールド)
五回表、札幌静修の背番号10、古石昇路投手(3年)は、エースの五十嵐貫太投手(2年)に白球を渡した。「あとは任せた」。笑顔だった。
悩んだ末に選んだのが横手投げだ。元々は上手投げ。制球力はあるが、球威がないのが悩みだった。昨夏、新チームになってから「自分じゃ通用しないと思います。野手をやらせてください」と木無真人監督に願い出た。「自分の可能性を探ってみたらいい」と、横手投げを勧められた。
1年先輩の横手投げの投手に投げ方を一から教わった。特に変化球を磨いた。変化球しか投げない日も作り、球種を増やした。直球は自然にシュートして細かく変化するようになった。
この日、変化球を効果的に用いて相手に的を絞らせず、四回まで1失点に抑えた。そして五回表、2死から味方のエラーで三塁に走者を置いて、相手の4番打者を迎えた。少年野球のころから知っている相手。前の打席では決め球のスライダーを左前安打されていた。
2ボール2ストライクの7球目、捕手の要求は外角のスライダー。「自信のある球」。うなずいた。だが、真ん中高めに浮き、左中間を破られた。1失点。連打を許し、もう1点取られたところで降板した。
野球は高校でいったん区切りをつける。「やりきったなって思います」。大学に進み、将来は放射線技師を目指すつもりだ。自分も利き腕を痛め、MRIやX線を撮ってもらうことが多かった。「今度は自分が、痛い思いをする球児の助けになりたい」(石垣明真)
悩んだ末選んだ横手投げ 磨いた変化球打たれた札幌静修の背番号10 - 朝日新聞デジタル
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