米モデルナ製の新型コロナウイルスワクチンの接種予約が、栃木県内で増加しつつある。当初は1、2回目に米ファイザー製を打った人の中に、3回目にモデルナ製を打つ「交互接種」への忌避感があったが、感染の急拡大を受けて意識が変わってきたようだ。県や市町は安全性をPRし、接種につなげようとしている。(草竹敦紀、井上暢)
県内の3回目接種は、昨年12月に始まった。県感染症対策課によると、2月1日現在、県内で7万8922人が接種を済ませた。県民の3回目の接種率は4・04%で、全国(3・96%)をわずかに上回る。
国から4月末までに供給されるワクチンは、モデルナ製が約67万回分で、ファイザー製の約50万回分を上回る。だが、これまで県内では、ファイザー製の予約が埋まる一方、モデルナ製の枠に余りが出ていた。大半の高齢者がファイザー製を接種してきたため、「モデルナ製にすると副反応が強く出ないか」という不安があったとみられる。
ところが、全国的に感染が急拡大。栃木県でも2日の新規感染者数が1040人となり、初めて1000人を超えた。これに合わせてモデルナ製の予約も急増している。
佐野市では、医療機関での個別接種用にファイザー製、市内2か所の集団接種会場用にモデルナ製の予約を受け付けているが、1月はモデルナ製の予約が半分ほどしか埋まらなかった。だが、2月1日以降は7割近くにまで急増。市感染症対策室は「ここ数日、感染者が急増した影響だろう」と驚く。
県は3回目接種促進に向け、1月、モデルナ製を打つ県営接種会場を3か所に設置し、2月5日には4か所目を開設。接種会場のうち「とちぎ健康の森」(宇都宮市)では、3日接種分の予約が、2日朝の時点では65人だったが、2日深夜には533人に急増。県感染症対策課の担当者は「潮目が変わってきたのかも。早く打ちたいという人が増えている」と話す。
県は1日から、64歳以下でも2回目接種から6か月が経過し、接種券が届いている人については、県営接種会場での接種を受け付け始めた。福田知事は1日の記者会見で「ファイザー、モデルナのいずれのワクチンも、抗体価が十分に上昇する効果があり、副反応などの安全性も重大な懸念は認められない」と強調し、モデルナ製の接種を呼びかけた。
モデルナ製での3回目予約が増加、意識が変化したのか…県担当者「潮目変わってきたかも」 - 読売新聞オンライン
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