米国のヘッジファンドはテクノロジー株のポジションを減らしており、過去約10年で最も割安銘柄に傾斜して2022年をスタートしたと、ゴールドマン・サックス・グループが指摘した。
ベン・スナイダー氏らストラテジストは「ヘッジファンドは過去数年の大部分において特徴となっていた株式市場環境とは異なる状況に備えてポジションを取っていることが届け出で示されている」と顧客向けリポートに記述。株式保有総額が2兆6000億ドル(約300兆円)に上るこうしたファンドは、割高なグロース株のポジションを削減し、エネルギーや金融銘柄を選好しているという。
ゴールドマンは2月15日時点で公表された788本のヘッジファンドの株式保有報告書「フォーム13F」を分析。それによると、 アップルや マイクロソフトなどS&P500種株価指数の巨大ハイテク銘柄であるいわゆる「FAAMG」が最も人気の高いロングポジションとしてまだ位置づけられているが、ヘッジファンドはポートフォリオのポジションについて引き続きグロース株から、いわゆるバリュー銘柄へのローテーションを進めた。
昨年12月31日時点のこうしたポジション動向は、ヘッジファンドが2011年以降の持ち高状況と比べてバリュー株への傾斜を強めていることを示しており、今年の市場の動きにも反映されている。S&P500種株価指数は2月22日に調整局面入りしたほか、大型ハイテク銘柄で構成するナスダック100指数は年初から15%下落した。インフレ高騰を背景に、米金融当局がタカ派色を強めていることが背景にある。
ゴールドマンによると、米国の株式ヘッジファンド全体の運用成績は2022年のこれまでの時点で、平均マイナス3%となっている。
原題:
Goldman Report Shows ‘Regime Change’ as Hedge Funds Cut Tech (1)(抜粋)
ヘッジファンドがハイテク株削減、持ち高動向に変化-ゴールドマン - ブルームバーグ
Read More
No comments:
Post a Comment