「投手の打順」に変化
また、高校野球をめぐる風景で、少し違ってきているように見えることがあった。 それは「投手の打順」である。 野球界にとって、今年のもっとも大きな驚きは大谷翔平だろう。 メジャリーグでホームラン王争いのトップにいながら、投手としても活躍するという驚天動地の姿は、夢のようでもあり、荒唐無稽な漫画作品のようでもあり、でもいま目の前で起こっている出来事として興奮する。 2021年を生きている者にとって、見ていて、リアルに身体に響く感動がある。 メジャーリーガーでも「ローテーションを任される一流投手でありながら、同時にホームラン王を狙う強打者である」ということが可能なのだ。 野球をやる者なら、みな、心が動かされるだろう。 高校球児も心震えているはずだ。 「僕にだってそういうことは可能かもしれない」と中学生も高校生も(もちろん小学生や幼稚園児だって)そういうことを夢見ていいのである。 実際にそれができるかどうかは、ほぼ指導者の質にかかってくるとおもうが、大谷翔平の活躍は、「投手でなおかつ強打者という可能性」をとんでもなく広げてくれたのは確かである。 加えて高校野球には「投手の球数制限」の制度ができた。 2020年から実施されることになったが、2020年は甲子園大会はふつうには開かれなかったので、甲子園大会では実質今年2021年からの施行である。 「一週間で500球以内」という制限が設けられている。一回戦、二回戦あたりは日程に幅があり、一週間に一試合しかしないこともあるが、終盤にくるとほぼ連戦となり、一人のエースにすべて投げてもらう、ということはほぼできなくなった。 連戦になる前から、各チームいろんな投手が繰り出してくる。 最初からエースを登板させて、後半に抑えの投手を用いるというパターンどおりの高校もある。そうではない場合、二番手ないしは三番手の投手を先発させ、途中からエースピッチャーを投入するということもふつうに行われている。 となると、もともと「俊足巧打の野手」ではあるが、でもかなり器用なので投手としても充分通用する、という選手が先発したりする。 投手の打順がどんどん前になっていく可能性があるのだ。
今年の甲子園で「投手の打順」に起きた「大きな変化」に気づいていますか?(現代ビジネス) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース
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