新型コロナウイルス下、時短営業を続ける山形屋=鹿児島市金生町
夜間の客足の落ち込みを受け、閉店を早めるケースが目立つ外食産業。そば茶屋吹上庵など展開するフェニックス(鹿児島市)は、立地や業態により30分~1時間短縮している。木下治総務部長は「午後8時半以降の人通りや車の通行量が極端に減った。例年夏場は延長営業していたのだが、当面このまま」と話す。康正産業(同)も「ふぁみり庵」など一部店舗で1時間の時短を続ける。宴会や年配客の減少が理由だ。
■新しい生活様式が浸透
一部の商業施設は、感染防止や「安心・安全」を理由に、時短を継続している。コロナ前は午後7時半閉店だった山形屋(同)は、現在午後7時まで。当初1時間切り上げていたが、繁忙期の混雑緩和や仕事帰りの来客の利便性を考慮し、昨年10月から30分の短縮としている。
鹿児島中央駅ビルのアミュプラザ鹿児島(同)も、基本の営業時間から平日は30分、土日祝日は1時間切り上げ午後8時まで。レストラン階は1時間半繰り上げている。
「買い物は少人数で素早く」など、政府が提言した「新しい生活様式」の浸透もうかがえる。アミュ鹿児島の入店データやテナントへの聞き取りによると、いわゆるウインドーショッピングが減り、客の滞在時間が短くなっている。「以前は1時間近くかけて服選びをしていたが、15分ほどになった」「買いたい物を決めて来店する」などの傾向が浮かぶ。
■入店者減、売り上げはアップ
来店時間の前倒しの動きも出ている。1時間の短縮営業を続ける店舗が多い生協コープかごしま。もともと午前11時半からの1時間と、夕方4時~5時半の二つのピーク時間帯があるが、午前の売り上げ実績が伸びている。
山形屋の場合、入店ピークはコロナ前の2019年、20年の3月は午後2~3時だったが、21年は正午~午後1時と2時間早まっている。
3月の売り上げ実績をみると、入店者数が前年割れしたのに対し、売り上げは8%増えた。坂口博英広報室部長は「目的を持ち、計画的に買い物に来る人が増えているのではないか」と分析する。
コロナ下 続く時短営業、消費者動向に変化 買う物決め店内滞在短く、来店時間は前倒し傾向 鹿児島 | 鹿児島のニュース - 南日本新聞
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