埼玉県で「立ち止まった状態でエスカレーターを利用しなければならない」と定めた条例が成立しました。歩行中の事故の危険性や、体の不自由な人が不安な思いをしていることなどを受けてのことですが、人々の意識も確実に変化しています。
日本初「エスカレーター歩いちゃダメ条例」
「立ち止まった状態でエスカレーターを利用しなければならない」などと定めた「エスカレーターの安全な利用の促進に関する条例」が埼玉県で成立、2021年10月から施行されます。
日本初とみられるこの条例は、動く歩道を含むエスカレーターの安全な利用の促進に向け、「県や利用者、関係事業者の責務を明らかにする」ことが狙いです。関係事業者や施設管理者などには、立ち止まって乗るよう周知・啓発することを求め、知事は、それが不十分な管理者への指導や助言、勧告ができるとされています。
これは議員提案で可決された条例で、罰則などは特にないことからも、規制というより周知の目的が強いものといえます。業界団体である日本エレベーター協会によると、エスカレーターの安全基準はそもそも歩くことを想定しておらず、歩行中の事故が多発している実態があります。
また歩く人のためにエスカレーターの右側(関西ならば左側)を空ける習慣があることで、右側の手すりにつかまって利用したい身体の不自由な人が不安な思いをしていることから、東京では理学療法士の団体が2017年から、エスカレーターの両側に立ち止まって乗ることを啓発しており、埼玉県議会でもこの点が議論されていました。
そうは言っても、急ぐために歩きたい、あるいはエスカレーターの片側を空けることはマナーと思っている人も多いでしょう。しかし、ここ数年で人々の意識は、確実に変わってきています。
「エスカレーター歩かない・歩くべきでない」変化した人々の意識 埼玉は条例で義務化へ - 乗りものニュース
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