3月に開催されるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で3大会ぶり3度目の世界一を目指す日本代表「侍ジャパン」の強化合宿が17日、宮崎市のひなたサンマリンスタジアム宮崎で始まった。
投手陣の練習があらかた終わった昼下がり。メインのサンマリンスタジアムから約1・5キロ離れた木の花ドームで、突然の変化球レッスンが始まっていた。宮城とキャッチボールする佐々木の隣で、言葉をかけていたのはダルビッシュだった。
佐々木にレクチャーしていたのはスライダー。「膨らんだけど曲がりはいい」、「一定の変化より、バラバラの方が打ちにくいよ」と1球ごとに声を掛けた。宮城にはフォーク。暴投を恐れてやや遠慮がちだった左腕には「日本人は暴投すると、ごめんなさいって謝っちゃうけど、キャッチボールは練習。相手に取りに行かせてもいい」と背中を押した。
キャッチボール後、バスを待つ約10分間は3人で変化球談義。ときにはダルビッシュがスマートフォンを取り出し、2人に動画を見せながら助言する場面もあった。夢のような時間を過ごした高卒4年目コンビは「すごくいいアドバイスをもらった」と口をそろえた。
メジャーリーガーでは唯一宮崎合宿からの参加。「今のところ結構警戒されている」と言いつつ、チーム最年長は初日から積極的に若手とコミュニケーションを取った。時には疑問に答え、時には自らの経験を語った。「自分もアメリカが長いので、ずっと日本にいるとなかなか最新の情報が得られないということがある。しっかりと情報共有してお互い成長していけたら」と話す。
もちろん自分の調整もぬかりない。キャッチボールでは、日本ハム時代に7年間ともにプレーした侍チームスタッフの鶴岡慎也ブルペン捕手と組み、重力に逆らうような真っすぐに加え、スライダーやスプリットなど約10種類の変化球を試投。18日にはブルペン入りも予定している。
「チーム一丸となって野球を見せられれば」。今回集まった侍で唯一、WBC優勝の味を知る36歳が投手陣、そしてチームの精神的支柱になる。
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