ウォルマートの米国部門の今年第3四半期(8~10月期)の既存店売上高は、予想を大きく上回る前年比8.2%の増加となった。これは主に、顧客に占める世帯収入10万ドル(約1390万円)以上の層が厚みを増したためとされている。
ウォルマートでは、これらの人たちによる食料品の需要が増加しており、ダグ・マクミロンCEOは先ごろ行った決算説明会で、「高所得の消費者を含め、以前はあまり来店することがなかった消費者による買い物が増加した」と説明している。
米国内では、食料雑貨の売上高は、ウォルマートがトップだ。同社はおよそ3900億ドルにのぼる米国での年間売上高のうち、約50%を食料品の販売から得ている。そうした規模の大きさから、サプライヤーとの価格交渉を有利に進めることができ、競合他社より安値で提供することが可能になっている。
ウォルマートの米国部門のCEO、ジョン・ファーナーによると、同社は「カテゴリー別、商品別に」、より安値での販売を実現する方法を模索してきた。一部の商品については、値上げ分を自社で吸収。競合他社を下回る安値での販売を続けている。
その一例として挙げられるのが、感謝祭(今年は11月24日)の食事のために必要な商品だ。価格を据え置いているほか、七面鳥の価格は、約450gあたり1ドル未満で販売している。
物価が上昇し続けるなかで、ウォルマートが戦略として掲げる「毎日低価格(everyday low prices)」は、消費者の心に響くものだ。食卓に食べ物を並べるということにおいては、特にそうだろう。政府が公表した最新のデータによると、食料品の価格はここ1年間で、12.4%上昇している。
多くの消費者が節約の方法を探すなか、同社以外にも、スーパーマーケットチェーンの「グローサリー・アウトレット」や、ディスカウント小売大手の「ダラー・ゼネラル」も、このところ顧客層に変化がみられているという。
米ウォルマート、続くインフレで顧客層に変化 - Forbes JAPAN
Read More
No comments:
Post a Comment