SDGs(持続可能な開発目標)は、2030年までの国際目標です。気候変動への対応から働きがいやまちづくり、健康まで実に広範な達成目標があり、産業界では様々な取り組みが進んでいます。日本経済新聞社は2019年から「SDGs経営調査」を実施しています。今年も第4回となる調査を実施するにあたり、本調査の実査・分析を担当する日経リサーチより、これまでの調査結果を基にSDGs経営を巡る企業の動向についてご報告します。SDGs経営を巡る推移の把握、並びに7月1日が締め切りとなる第4回調査へのご協力お申し込みをご検討いただく材料に、ご一読いただけますと幸いです。
※より詳細な解説動画を6月29日(水)から日経チャンネルにてアップいたします(当日午前6時から配信開始となる「日経『SDGs経営』調査セミナー これからのSDGs重点テーマ~TCFD・生物多様性・人権~」内の「調査結果解説 『先進企業に学ぶSDGs経営』」のパートとなります)。そちらもぜひ、ご視聴くださいませ。
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回答企業数100社ずつ増加、非上場企業も61社に
SDGs経営調査は2019年にスタートし、昨年、第3回の調査を実施・公表した。回答企業数は回を重ねるごとに約100社ずつ増えており、21年は846社にご回答いただいた(図1)。上場企業に限らず、非上場企業からも調査にエントリーしていただいており、21年の非上場の回答企業数は61社となった。
年々多くの企業からご回答をいただいているのは、SDGsの推進に対する各社の取り組み意欲の表れでもあると考える。
本調査は、SDGs経営の実態を把握すると同時に、その取り組みの状況から、SDGs経営の進捗度合いを定量的に評価することを目的とする。SDGs経営の評価フレームとしては、「SDGs戦略・経済価値」「社会価値」「環境価値」「ガバナンス」という4つの大分類を設けた(図2)。各大分類は3~6の中分類で定義・構成している。
基本方針 「中期経営計画に反映」が目立つ
ここからは、過去の調査結果を基に、SDGs経営に対する企業の取り組みの推移をみていこう。
調査では、「環境・社会・経済の課題解決」といった文言をつかって、SDGsへの貢献についての基本的な方針を策定しているかどうか尋ねた。21年の場合、「策定している」と答えた企業の割合は77.7%と8割近くに上り、20年の72.5%から5ポイント以上高まった。
図3の問いで「策定している」と答えた企業には取り組みを進めるにあたり、基本方針を具体的には何に反映しているのか、複数回答で尋ねた。
この結果を図4にまとめた。21年調査の回答割合をみると、最も多かったのは「中期経営計画」で79.1%と8割近くの企業が挙げた。「中期経営計画」は20年調査でも、基本方針の反映先として73.4%で最多だった。21年はそこから5ポイント以上、回答割合が高まった格好だ。
なお、21年調査では「長期経営計画」に反映と答えた企業の割合が43.8%と4割を超えた。20年の34.7%から10ポイント近く高まり、伸びが目立つ。
今年も開始「SDGs経営調査」、過去結果に見る変化は|日経BizGate - 日経BizGate
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