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Thursday, June 23, 2022

ティラノサウルス展2 歯の復元変化 - 読売新聞オンライン

 ティラノサウルスといえば、その恐ろしげにカーブした鋭い歯が口いっぱいに、ズラリと並んだ姿で映画やテレビでも大暴れしてきた恐竜だ。今も多くの図鑑や科学絵本で、「これが俺様の姿だ」と言わんばかりに歯をむきだしにしている。

 ところが最近、この歯ならび自慢のティラノサウルスたちに〈異変〉が起きている。口を閉じたときに歯がまったく見えていない、あるいは見えていても先端だけが顔を出す程度、という復元が増え始めたのだ。

 現在生きている大型の 爬虫はちゅう 類でも、ワニのなかまが閉じた口から歯をむき出しにしている。だからティラノサウルスも同じように復元してもいいのではないか、と言いたくなる。だが、忘れてはいけないのはワニが水辺の生き物ということだ。水辺にいれば口の中の乾燥や歯のエナメル質のうるおいが失われる心配をしなくていい。

 一方、ずっと陸上にいたティラノサウルスはそうはいかない。陸で暮らす現生のオオトカゲの中で、歯をむき出しにしている種類などいない。

 古い復元に親しんできた世代には少し寂しいが、閉じた口から鋭い歯を見せびらかすティラノサウルスが見られなくなる日も近いかもしれない。

(県立博物館学芸課 渡邊克典)

 「ティラノサウルス展 ~T.rex 驚異の肉食恐竜~」(読売新聞社など主催)は8月28日まで、鳥取市東町の県立博物館で開催(6月27日、7月4、11日休館)。午前9時~午後5時(土曜日は午後7時まで)。

 観覧料は一般1000円、大学生・70歳以上800円、高校生以下無料。問い合わせは同館(0857・26・8042)。

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ティラノサウルス展2 歯の復元変化 - 読売新聞オンライン
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