
ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(11月5日放送)に外交評論家で内閣官房参与の宮家邦彦が出演。外交安全保障について解説した。
なぜ外交安保は衆院選の争点にならなかったのか
10月31日に投開票が行われた衆議院議員選挙では、外交安全保障という面があまり争点にならなかった印象がある。ここでは、外交安保に関する興味関心を高めるにはどうしたらいいのか― 飯田)産経新聞に「宮家邦彦のWorld Watch」というコラムが載っております。隔週で宮家さんが書いているものですが、ここで今回の衆院選について、海外の反応も含めてお書きになっていらっしゃいます。 宮家)「オール・ポリティックス・イズ・ローカル(すべての政治はローカルだ)」という言葉がアメリカにもありますけれども、選挙で関心があるのは身近な問題ですよね。ですから、外交安保の問題が大きな争点になることは、まずありません。アメリカですらないのです。ですから今回、日本の場合は「経済とコロナ、生活」が大きな問題だったので、各党いろいろな政策を出されていましたが、外交安保に関心が集まらなかったのは事実だと思います。 宮家)ただ、この10月、日本で選挙をやっているときにかなり大きな動きがあった。10月1日から5日間、中国の戦闘機が台湾の防空識別圏に入って行き、その間にアメリカ海軍を中心としたいろいろな合同訓練があって、台湾の国防大臣になる人が「2025年には、中国が単独で台湾を制圧する力を持つ」と言っています。
タウンミーティングでのバイデン大統領の発言
宮家)更にバイデンさんは、10月21日にCNNが企画したタウンミーティングで、「台湾がもし中国によって攻撃されたらアメリカは守るのか」と聞かれ、「我々は台湾を守るコミットメントがある」と言ったのです。コミットメントについて、ある新聞は「責任」と訳し、他の新聞は「約束」と訳した。他には「義務」と訳したところもあります。でも、どれでも正しいようで、実は正しくないのです。コミットメントはコミットメントなのですが。 宮家)これまでの対中政策の基本は、1972年の国交正常化と、1978年の平和条約です。このとき日本とアメリカが考えたのは、台湾に関しては「現状維持」でした。そして、アメリカが台湾を守るかどうかについては曖昧にしておく。それによって中国が台湾に攻撃することを抑止し、同時に台湾に対しても、勝手に独立を宣言することを抑止する。このダブル抑止で「台湾を中心とする東アジア地域の安定を守る」というのが、1970年代に作られた抑止メカニズムの基本的な考え方です。これを50年やったわけです。 飯田)50年間。 宮家)ところがその前提として、中国の軍事力はそれほど強くなかった。だからアメリカがやるかも知れないということなら、中国は手が出せなかった。これが抑止です。ところが最近は中国軍が強くなった。「アメリカが手を出さないなら、やってやるぞ」となったら大変ですから、曖昧な戦略は止めて、「中国が台湾を攻めるなら、アメリカが介入して守るべきだ」という議論がアメリカで出て来たわけです。それが一部で大きな話題になっているのです。
大きく変化するアメリカの対中政策 ~日本が選挙の最中に(ニッポン放送) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース
Read More
No comments:
Post a Comment