NASAのハッブル宇宙望遠鏡は、毎年、太陽系の巨大な惑星を撮影している。 2021年に撮影された木星、土星、天王星、海王星の写真は、天候や色の変化を見事に捉えている。 【全画像をみる】ハッブル宇宙望遠鏡が捉えた惑星の変化…新しい嵐や色彩の発見も 木星には新しい嵐、土星には青い南極、天王星と海王星には新しい色彩が見られた。 太陽系の遠方にある惑星の記念撮影の日だ。毎年、アメリカ航空宇宙局(NASA)のハッブル宇宙望遠鏡は、数日かけて木星、土星、天王星、海王星の写真を撮影しており、2021年の写真も期待を裏切らないものだった。写真には、惑星の天候や色の不思議な変化が写し出され、科学者たちを興奮させたり、時には頭を悩ませたりしている。 1990年に地球の軌道上に打ち上げられたハッブルは世界で最も強力な宇宙望遠鏡で、星の誕生と死を撮影し、冥王星の周りを回る新しい月を発見し、太陽系内を疾走する星間物質を追跡してきた。ハッブルによる観測で、天文学者は宇宙の年齢と膨張を計算し、ビッグバンの直後に形成された銀河を見ることができるようになった。 2021年11月18日、NASAはハッブルが撮影し、各惑星の大気の変化を目に見える形で捉えた写真を公開した。これらの遠い惑星は、数カ月から数年の間、ガスの帯が激しく乱れ、巨大な嵐が暴れ、色を変え、方向を変え、絶えず変化してきた。ハッブル宇宙望遠鏡が2021年の9月と10月に撮影した最新の写真は、これらの変化をリアルタイムで捉えている。 惑星科学者のマイケル・ウォン(Michael Wong)は、遥か彼方にある惑星のダイナミックさが好きだという。 カリフォルニア大学バークレー校でハッブルから送られてきた外惑星のデータを研究しているウォンは、「このような大気の変化の背後には、さまざまな要因が考えられるが、そのいずれも納得がいく」と、Insiderにメールを通して述べた。
ハッブルは外惑星の新たな嵐を発見し、季節の変化を捉えた
ハッブルが撮影したシャープで明るい写真によって、木星の北半球には一連の新たな嵐があることが明らかになった。 2018年以降、木星の赤道帯が濃いオレンジ色の暗い色調に変わったことが最新の写真に表れている。この赤道帯の色は通常、白またはベージュだが、このように変化したのは今回が初めてではない。 「今回の現象は、6年から8年ごとに繰り返される木星の気候サイクルの一部だと考えられる」とウォンは語っている。 「赤道帯が赤くなる現象は、通常3年続く」 ハッブルが撮影した木星の写真には、例年通り鮮やかな色の大赤斑が捉えられている。この大赤斑は荒れ狂う嵐であり、約200年前から観測されている。NASAの木星周回探査機「ジュノー」が2019年に行った測定によると、大赤斑の深さは最大で500キロメートルに達するという。 次の写真では、黒々とした宇宙空間に、土星のカラフルな輪が際立って見える。輪の下の南半球が青く見えるのは、撮影時に南半球が冬だったことを示している。 この写真には、土星の82個の衛星のうちテティス、ミマス、エンケラドゥス、ディオネの4つが写っている。これらは土星の衛星の中でも特に大きいものだ。 天王星や海王星は、土星や木星よりも地球からずっと遠く離れているため、写真は鮮明ではない。それでも大気の興味深い、そして時には不可解な変化を見ることができる。 天王星の北極域は、春になると太陽からの紫外線を多く受けて明るく見える。 天王星が季節によって明るくなることについて、まだ完全には分かっていないが、研究は進められている。色の変化は、天王星の大気の流れの変化や、大気中のメタンの濃度に関係している可能性がある。
ハッブル宇宙望遠鏡が捉えた惑星の変化…新しい嵐や色彩の発見も(BUSINESS INSIDER JAPAN) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース
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