
福岡県飯塚市内で暴力団組員が「身分を隠して組の資金を集めている」として、飯塚署や市の民事暴力相談センターが注意や情報提供を呼び掛けている。「身分」を隠すのは、暴力団の活動の封じ込めを狙った法律や条例から逃れるためとみられる。どんな手口で、トラブルを避けるには何に気を付ければいいのか。 弱る工藤会組員「北九州では、もう飯が食えない」 「『しのぎ』と呼ばれる暴力団の資金集めの主な手口は、『脅す』から『だます』に変化している」と県警幹部は説明する。 これまで建設会社や飲食店などから「みかじめ料」を脅し取る恐喝を「古くからの手法」と位置づけてきたが、今は都市部の暴力団ほど「詐欺に移りつつある」というのだ。
県警や県暴力追放運動推進センターによると、犯行では身分を隠すのが手だ。 弱みを握っている第三者にクレジットカードを作らせて借金をさせたり、ローンで車を買わせて売却させたりして工面した現金を奪う。いずれも金は返さず、上納金や活動費に充てる。 携帯電話も他人名義や身分を偽って契約し、偽電話詐欺などの犯行に悪用する。他人を「社長」に据えたダミー会社を設立し、風俗店を経営したり、建設工事の下請けに入ったり。身分を偽って生活保護を不正に受給するケースもある。 「電話会社や金融機関との契約で『名義貸し』を頼まれたら、まずは警察や市の窓口に相談してほしい」と県警幹部は話す。
■即時解約できる「暴排条項」
県警は役場や銀行、不動産会社、携帯電話会社など個人の申請を受け付けたり、契約したりする機会が多い組織や企業と連携し、防犯に努めている。 契約相手の名前を伝えれば、暴力団の構成員かどうか照会する協力を行う。 契約を結ぶ際も、暴力団関係者と分かれば即時に解約できる「暴排条項」を盛り込むよう助言する。身分を偽っていれば、詐欺罪にも問えるという。 県警や都道府県は暴力団の取り締まりを強化している。暴力団への利益供与を禁じる暴力団排除条例は2011年10月までに全国で施行された。12年には暴力団対策法の5度目の改正が行われ、不当な建設工事の要求など禁止行為を6項目追加して27項目とした。 08年の暴対法改正では、組員が資金獲得のため恐喝や傷害などの事件を起こせば、組トップの「使用者責任」も問えるようになった。身分を隠すのは「上層部に迷惑をかけないため」との見方も県警内にはある。
変化するしのぎ…暴力団組員「身分隠して資金集めている」(西日本新聞) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース
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